温泉でリロードする
2年前くらいから、大分県の鉄輪温泉で心身ともに「リロード」する機会を作っています。慌ただしい日常から離れるのに、温泉が果たす役割は計り知れません。めったなことでは手放せないスマホさえ持た(て)ずに、素っ裸になって湯に浮かびながら、ぼーっとして、ただそこにいる。何かを得るのではなく、すべてを流す。地熱を受け取った身体は、芯から温まって活力を取り戻す。宮城県の東鳴子温泉にある旅館大沼さんで初めて体験した「湯治」は、軽く衝撃でした。
鉄輪温泉「柳屋」さんの新しいお部屋
そんな心身の大きな変化が期待できる温泉と、ひとりで問答することの多い企画系の仕事とは、相性が極めていいなあと思っているのですが、柳屋さんがワーケーション向きの新しい空間を作られたとのこと、大分出張の機会を見逃さず、泊まってきました。まあ「むちゃくちゃ良い」という結論なのですが、何が良いかと言うと、たいへん居心地のいいカフェに泊っているという感覚なんです(泊まれるレストランがオーベルジュなら、泊まれるカフェは何と表現すればいいのでしょうか)。もともと柳屋さんは、接客の距離感が絶妙で、ほっといてもらいつつ、かまってもらえます。僕は基本ほっといてもらいたいのですが、必要なとき(例えば、晩ご飯のおすすめのお店やWi-Fiのパスワードを尋ねるとき)に、スタッフさんと話したいと思ったらストレスなくすぐアクセスできる。つかず離れず、その距離感がとても心地いい。今回の空間はワーケーション(ワーク+バケーション)向けということで、長期滞在しながらお湯のある日常の中で仕事をする、文豪気分を味わえるものです。柳屋さんの本館は明治時代の建物なので、多くが畳敷きの和室なのですが、こちらはデスクと椅子、寝心地の良いベッドがあり、Wi-Fiもバッチリ。
ここでもコツコツコンテンツづくり
ご縁をいただいていて、鉄輪温泉を拠点に、豊かな自然をフィールドにしたソフトアドベンチャーのアクティビティを準備しておられる事業者さんと打合せをしました。別府は新しいプレイヤーも続々誕生しているらしく、本当に楽しみなエリアです。